過去の価格体系(現在は異なる)はじめに板硝子の生産メーカーの基本的な寸法体系は 硝子製造技術を導入した国の単位を現在でも使用している。寸法単位は ヤードポンド法で重量に関してはポンドでなく Kg,Ton MKS単位である。 これは世界の硝子製造の基本的な習慣である。 商品の国際的な取り引き単位として ダイヤモンド カラット (200mg) 金,銀 トロイ オンス(31.103481g) 真珠 匁 (3.75g) 石油 バレル (158.99L)トンも使う この様にその商品によって国際的な取り引き単位は異なっており 硝子も取り引き単位は世界の慣習に従っている。 したがって 硝子の発注寸法単位は通常 インチ単位です。 1インチ= 25.4mm 12インチ=1フィート=約 1尺 硝子取り引きに使われている インチ,ミリ,尺の換算式 インチ⇒ミリ換算法ミリ=25.4 X インチ(小数点以下四捨五入)例 36インチ 36 X 25.4 = 914.4 => 914mm 24インチ 24 X 25.4 = 609.4 => 610mm ミリ⇒インチ換算法この場合はミリはインチから四捨五入して出されているので 少しやっかいです。インチ=INT((ミリ−0.5)/25.4))+1 [int()は小数点以下切り捨ての意味] 計算式の説明 ミリから 0.5を引くのは硝子の基本寸法のインチからミリに換算の時に四捨五入されているから 小数点以下四捨五入と言う事は 0.5加えて小数点以下を切り捨てることです。 25.4の四捨五入は 25.4 + 0.5 =25.9 で小数点以下を切り捨てると 25 25.5の四捨五入は 25.5 + 0.5 =26.0 で小数点以下を切り捨てると 26 25.7の四捨五入は 25.7 + 0.5 =26.2 で小数点以下を切り捨てると 26 したがってまず換算する寸法のミリから0.5ミリ引いて25.4で割り1インチ加えたのが求める硝子発注のためのインチです 例 1.914ミリを インチに換算するのには 914-0.5 = 913.5 913.5÷25.4 = 35.964566 => 35(小数点以下切り捨て) 35 +1 = 36 2.610ミリを インチ換算するには 610-0.5 = 609.5 609.5÷25.4 = 23.996 => 23 23 + 1 = 24 24 インチ 単に 25.4で割ればよい様に思われますが上記の 610をそのまま 25.4で割ると24.015で 24インチの硝子では 取れないように思われます。 尺⇒ミリ換算1尺=0.303 m = 303 mm加工物や又 私達のお得意先から よく尺で受注する時があります。その時の換算がこの例です。 例 1尺5寸 1.50 X 303 = 454.5 mm 2尺5寸4分5厘(2しゃく5すん4ぶ5りんと読む) 2.545 X 303 = 771.1=> 771 とこの様に換算して下さい。 硝子定寸(硝子メーカーが常備寸法として在庫している商品)の尺寸法は便宜上の呼称ですので 正確な尺の寸法でありません。 再び単位の話(余談)1インチが 25.4ミリです12インチを 1フィートです 304.8ミリです 1尺は 303ミリでほとんど 同じです。 異なった国で出来た単位ですが 余りにもよくにています。人間の世界は当然なのかもしれません。 尺の起源は中国で手幅を(大きいな)基準とした。その後変化して各種のものがあるとのこと。昔の中国人は余程大きかったのでしょうか? 日本では幕末に 10/33 m と決めた。 したがって 1尺は 0.303030mとなったそうである。 フィート は人の足の大きさから来たそうである。手幅と足の大きさと やはり日本人は小さな人種なのかもしれません。 ゴルフを知っている人は ゴルフ場では ヤードを距離の単位として使っているのを 御存じでしょう。 1ヤードは 3フィート 36インチ 914ミリなのです。硝子を扱っている私達には身近な単位なのです。 硝子の函の話漢和事典によると 函はイれる,フクむ 矢を入れる器の形からきたとあり箱は各種のハコ 車のものを乗せるところとあります 多分入れるので函 を使っているのでしょう硝子の物流の単位として 1ケ−ス(1函)と言った単位があります(1c/sとも書く)硝子の 1ケースは 基本的に 10フィート四方の大きさの硝子が入っているのが原則です。 (100スクエァ−フィートとも言う。100SFの記号を使う時もある) これは 100尺角とほぼ同じである。(10尺 X 10尺) 1フィート(1FT)=12インチ 100SF=10FT X 10FT=12Oインチ X 120インチ= 14400in2 しかし 硝子定寸の大きさで 丁度100SFになるとは限りません。 1函に何枚入っているかと言う事を入数といいます したがって 次のような約束があります。 約束1 1FT X 1FT=12インチ X 12インチ=約1尺角のことを1坪と硝子では言います(土地の1坪と大きさが違う) 約束2 入数=14400 ÷(高 X 幅)(小数点以下四捨五入) 但し 高,幅はインチ 例 36 X 42(インチ)の硝子の入数=14400 ÷(36 X 42) =9.5で四捨五入で入数は10枚入りになる。 約束3 1函の面積=高 X 幅 X 入数 ÷ 144 (小数点以下四捨五入) 144で割るのは 高,幅ともインチ単位名ので 1SF(坪)に変換するため例 36 X 42(イインチ)の硝子の1箱の入数は36 X 42 X 10 ÷ 144=105(坪,SF) 約束4 硝子の価格=1函の面積 X 坪単価 が基本 例 5ミリ透明の72 X 36(インチ)の硝子の坪単価(1SF)が 250円の時まず入数が分からないので約束2の式から 14400 ÷ (72 X 36)=5.5四捨五入で入り数は6枚入 1函の面積は 72 X 36 X 6 ÷ 144= 108 1函の硝子の価格は 108 X 250円= 27000 円になる。 従って1枚の硝子の価格は 27000 ÷ 6(枚入)=4500円となる。 *この場合 72 X 36の一枚の面積は 単純に72 X 36 ÷144=18(坪)になり 18 X 250円=4500円になるが 67 X 33 の硝子の場合はこの方法でないと一枚の正確な値段は算出できない。 試算 67 X 33 の寸法の硝子 坪単価 200円とする (A)一枚の硝子の坪を算出して単価を掛けると (67X33÷144)X 200 で3070.8円になる。 (B)正確に計算すると 入り数は 14400÷(67X33)=6.51 => 7枚入 1函の面積は (67X33X7)÷144=107.47 => 107坪(SF) 1函の価格は 107 X 200円= 21400 円 1枚の価格は 21400 ÷ 7(枚入)= 3057.1円になる。 (A)と(B)とでは 異なった価格となる 板硝子メーカー価格の体系(1) 坪建て価格(1-2) 1枚単位で購入できる坪建て価格 (2) 平米(m2)建て価格 (3) 個建て価格(1枚単位で価格が決まるもの) (1) 坪建て価格品種 並厚透明(FL2),摺硝子(G2) 2,4ミリ型板硝子(F2*,F4*) 3,5ミリ透明,摺硝子(FL3,FL5,G3,G5) 特別定寸 96' X 72'[切り回し定寸 取引店が独自で切断するために設 けられた 定寸価格体系上安価になっている] 型網入硝子 透明網入硝子 5,6,8,10,12,ミリ厚透明硝子 5,6ミリ厚色透明硝子 特別定寸のある硝子記号 WNS,WNA,WUA,WCA,PWU,PWN,PWC,FL3,FL5,FL6,FL8,FL10,HFL5,HFL6,GRFL5, GRFL6,BZFL5,BZFL6 メモ 日本板硝子の商品記号一部 硝子記号 フロート透明 色透明 型板硝子 型網入硝子 熱線吸収硝子 磨き網入硝子 # FL2 # HFL3 ブルーペーン # F2* 2ミリ型板 WNS ソフト ワイヤー # FL3 # HFL5 (Heat Absorb) # F4* 4ミリ型板 WUA 型ユニワイヤー # FL4 HFL6 からHがついた F6* 6ミリ型板 WNA カスミ菱ワイヤー # FL5 HFL8 PF8 8ミリ片面磨き型板 WCA カスミ クロスワイヤー FL6 HFL12 10ミリはない *は型模様の種類に PWC 磨きクロスワイヤー FL8 GRFL3 グレーペーン より異なる。 PWN 磨き菱ワイヤー FL10 GRFL5 型模様の記号 PWU 磨きユニワイヤー FL12 GRFL6 A カスミ FL15 GRFL8 S ソフト FL19 GRFL10 I イシメ(石目) FL GRFL12 C クロス GRFL15 N ナシジ BZFL3 ブロンズペーン TR ツヅレ BZFL5 BZFL6 BZFL8 BZFL10 BZFL12 BZFL15 BZFL19 # 印の硝子は 定寸が存在している。 熱線反射硝子のレフシャイン(CFL□) □は硝子の厚み ピュアサイト(旭硝子 ミュジアム硝子) ハイシルエ (エッチング模様硝子) 鏡 装飾鏡ミラ 装飾カラーガラス モナ フラッシュドオパール * 2〜3 ミリ厚の硝子は基本的に特寸発注は出来ない。 96 X 72の特別定寸以外の定寸品のある商品は バラ発注出来ない 1枚発注できない硝子 FL2, F2*, FL3, HFL3,GRFL3,BZFL3 厚物(8ミリ厚以上の硝子)は 基本的に一枚でも発注可能である。 (2) 平米(m2)建て価格の硝子平米建ての計算方法硝子面積は小数点第四位を四捨五入して小数点以下第三位まで求め 硝子基準単価(平米単価)X 硝子面積=硝子単価 小数点以下切り捨て 例 914 X 1829 = 1.671706 => 1.672 m2 平米基準単価が 200円とすると 1.672 X 200 =334.4 334円 (小数点以下切り捨て) 熱線反射硝子 レフシャイン [レフライトは坪建て] 複層硝子 (マルチ ライト ホームマルチライト) 強化硝子 (タフライト ホームタフライト ミストペーン スクールタフライト) 合わせ硝子 (ラミペーン ホームラミペーン) *注意 普通平米建て価格の時は 硝子面積が 0.05m2以下の大きさは すべて0.05m2の大きさの計算をする |