4.日照環境(日照と冬期鬱病)

冬期鬱病は1980年代に米国で症が報告され、日本でも1988年から実態調査が行われている。

この冬期鬱病は、毎年、冬になると気分が激しく落ち込んで自責の念にかられ、意欲や行動に障害がみられ、

例えば外出するのが鬱陶になるような症状がみられる。

名古屋大学医学部の太田龍朗氏らによると、冬期鬱病の原因としては、特に、冬場の日照不足にあると推察されている。

そのため、冬期鬱病の対策および回復方法としては、

@1日1回2時間の3〜7回の光治療(2500ルクスの明るさの光を出すライトボックスの前に座って治療する、

2500
ルクスは晴れた日の明るい窓際に相当する)を行う

Aなるべく戸外に出るようにするB部屋の電灯を増加するか、壁などを白くしたりして、目に入る光りの

量を増加させるなどが挙げられている。

以上の事から、冬季日照時間の少ない日本海側の地域では、冬季鬱病の危険が高くなると考えられるため、

できる限り日照の得られる位置に大きな開口を設けることが効果的対策と考えられる。