まとめ Hint集

硝子価格計算

約束 硝子寸法  W,H (mm) とするインチ WI HIとする。
入数=> IR 1C/S面積=> MCS 1枚の面積=> MMAI
坪価格(12インチ X 12インチ) 約1尺角=> PR 1C/Sの価格=> PRCS
1枚の価格=> PRMAI

手順1 まず インチ寸法に換算する。

  方法1 インチ表をみる
  方法2 WI=int((W-0.5)÷25.4)+1 int(**)は小数点以下切捨ての事
       HI=int((H-0.5)÷25.4)+1

手順2 次に入数を出す。

入数=14400÷(WI X HI)     小数点以下四捨五入
  IR=1400/(WI x HI)

手順3 1C/Sの面積を出す。(面積C/S)

面積C/S=(WI X HI X 入数)÷144 小数点以下四捨五入
   MCS=(WI X HI X IR)/144

手順4 1C/Sの価格を出す。

1C/S価格=1C/S面積 X 坪単価
PRCS=MCS X PR

手順5 1枚の価格

1枚の価格=1C/S価格÷入数
PRMAI=PRCS/IR

◎  まとめ   

  (1)入数を出す
  (2)1函の面積を出す。
  (3)1函の価格を出す。
  (4)必要なら一枚の価格を出す。

(2)特別寸法( 96 x 72)の硝子の切断価格(販売価格)
硝子の種類によって 使用ランク表が異なる。(切断残りが有効に使用できるかによる)

ランクA
3,4,6,12,16,18,20,24,28,30,32,36,42,48,54,60,72,84,96 インチ
対応品種 PWU PWN PWC GRPW BZPW HPW WCA WNS WUA WNA

ランクB
3,4,6,12,16,18,20,24,30,36,42,48,60,72,84,96 インチランク
対応品種 HFL5 BZFL5 BZWNA GRWNA FL6 FL8 FL10 FL12 F6S F6A

ランクC
3,4,6,12,16,18,20,24,30,36,48,60,72,84,96 インチランク
対応品種 PW10U PW10N EGFL**-H1(ハイシルエ マット板のみ) ** は硝子厚み

硝子の W,Hがどのランクに属するか調べる
一枚の面積(MMAI)= WI X HI÷144 小数点以下第二位 以下四捨五入。
一枚の価格(PRMAI)=一枚の面積 X 面積価格
PRMAI= MMAI X PR

例 600 mm だと 24"のランク (600-0.5)/25.4 +1
  20インチ以上だと 24をとる。

900 X 1300 インチ変換すると 36"X 52" 面積価格いづれも 200円とする
ランクA表だと 36"X54"の面積で価格計算

ランクB、ランクC両表だと36"X60"の面積で価格計算

ランクAの硝子だと
一枚の面積= 36 X 54÷144 =>13.50 ここでは小数点第三位を四捨五入
一枚の価格= 13.50 X 200 =>2700円

ランクB ランクCの硝子だと
一枚の面積= 36 X 60/144 => 15.00
一枚の価格= 15.00 X 200 => 3000円

平米計算の硝子

一枚の面積(m2)= W X H 小数点第三位迄求める。 第四位を四捨五入
一枚の価格=面積 X 面積単価   小数点以下切捨て
 §注意
平米単価の硝子計算で 一枚の面積が 0.05m2 以下だと 全て0.05 m2の面積で
計算する。
従って小さい面積の硝子(0.05m2以下)は 同じ価格になる。

硝子取り合わせ方法のヒント

FL3 3ミリ透明の硝子などは定寸が15寸法ある。
FL3 234 X 350 100枚の硝子をどの定寸からとれば良いのかは 弊社の
コンピューターで計算できるが

取り敢えず手作業で考える方法
倍数 硝 子S寸 法 FL3 の定寸法 入数 一函面積

  W H   TW TH 入数 1函面積
1 234 X 350   2438 X 1829 2 96
2 468 X 700 各辺を2倍する 1829 X 1219 4 96
3 702 X 1050 各辺を3倍する 1676 X 1219 5 110
4 936 X 1400 各辺を4倍する 1829 X 914 6 108
5 1170 X 1750 各辺を5倍する 1702 X 838 7 107
6 1404 X 2100 各辺を6倍する 1524 X 914 -7 105
7 1638 X 2450 各辺を7倍する 1321 X 1067 □7 106
8 1872 X   各辺を8倍する 1524 X 813 -8 107
9 2106 X   各辺を9倍する 1321 X 914 □8 104
10         1295 X 838 9 105
11         1194 X 914 □9 106
12         1067 X 914 □10 105
13         1321 X 660 11 103
14         991 X 813 12 104
15         914 X 813 □13 104

倍数された寸法で一番近い定寸法と比べる。

1. Wの5倍の1170 と定寸の □9の TW 1194に近い
234が5枚取れる事 Hの方は Hの2倍の700までしか この□9ではとれない
□9 1C/Sでは 5 X 2 X 9=> 90枚
枚当たりの価格坪は  106/90=>1.178坪 106は9入り1C/Sの一函の面積

2. 5入り定寸 1676 x 1219 では W H 入
W の 7倍=>1638 H は 3倍 1050 5入り1C/Sでは 7 X 3 X 5 =>105枚取れる
1枚当たりの価格坪は  110/105=>1.08坪 110は5入り1C/Sの一函の面積

3. 4入り定寸 1829 x 1219では
W の5倍 1170 Hの5倍 1750 4入り1C/Sでは 5 X 5 X 4 =>100枚取れる
1枚当たりの価格坪は  96/100=> 0.96坪

この硝子は 一番価格坪の小さい 4入り 1829 X 1219の硝子で切断するのが最低
価格で提供できる

_ しかし 正解は下図の 66' X 48' 5枚入から 23枚取るのが正解です。
110÷5÷23 => 0.956坪 で 3. の方法よりわずかに効率はよい。


(A)硝子計算時の注意

  硝子購入価格の二重性
 昨今の硝子の価格体系は全て平米単価出しある。(切断品は)

平米で計算するので ランク表による計算と比べたら安くなる場合もあるので注意

(B)すでに窓に入っている硝子の厚みを測る。(測定用の道具もある)

硝子の表面反射と 裏面反射を利用する。
次図(a)の様にすれば 測る事ができる。

簡単な道具で既にはめ込まれている硝子の厚みを計る方法
1.硝子に垂直に固い名刺のような紙をあてる
2.ガラスに紙の影が写る<BR>  (ガラス面に薄い影、濃い影ができる
3.濃い影の紙の端に、影の鉛筆の先が一致するように影を見ながら鉛筆を動かし一致したら
  そこの印をつける
4.紙の端からその付けた印までの距離が入っているガラスの厚み
5.測定する道具もあるが、この方法だと簡単である.

(C)網入硝子の強度は 普通5ミリ透明と同じくらい。

網が入っているため 強度が落ちる。
網入硝子を入れる理由。
乙種防火戸使用を義務付けられている個所(建築基準法)
試験方法は野外第二種加熱試験を行う。

1. 防火上有害と見られる変形,破壊,脱落などの変化がないこと
2. 裏面に発炎がないこと
3. 試験終了後30秒以上の残炎がなくかつ5分以上火気が残存しないこと
4. 裏面温度が260℃を越えないこと,但し接着金物等の接触による   局所的にも木材部分に実際の着火がないこと
5. 木毛セメント板、石膏ボードなどは,裏面に達する着火がないこ   と

一般の人はよく 網入硝子は強いものと信じられている事がある。
大阪府の防災記録によると 泥棒 空巣狙いは(硝子窓を破る時は) 網入硝子のところから侵入している事が多い。
網入硝子は割れても 欠落しないので彼等にとっては好都合らしい。

(D)硝子の破壊形状からの原因の見分け方。

硝子は面強度よりエッジ強度が弱いため 周辺部分から破壊するのが 普通
原因の大別
(a) 熱破壊 (複合している場合がある)
(b) 強度の応力によるエッジ面からの破壊
(c) 面強度を越えた破壊
他にヘルツ破壊
(d) 網入硝子の網線の錆による破壊

硝子の破損状態における原因
エッジからの破損=>熱割れ エッジ面からの破損
=>曲げ、エッジ応力
面破壊の一例=>面応力による 強化硝子の破損=>強化の破壊
熱割れ現象
エッジに熱が伝わってわれが成長
破損の発生点
<=□の部分に発生点がある

熱破壊は成長して初めて認識できるので破壊の発生点の原因が何かは見分けにくい。

次図の熱破壊による発生点の見分け方を 参考にする方法がある。


熱割れの判断

 a. 破壊線はいつも硝子エッジ又は発生点付近と直角をなす。

 b.もし破壊線が 発生点から2"(吋 約50mm)以内に 2本又はそれ以上に別れていないならば弱い応力(約105Kg/cm2)が 原因によるもので硝子エッジのダメッジを示している。
従って切断不良又はヤットコ等を使用した問題と推測される。

 c.もし破壊線が硝子エッジ又は破壊点より 2"以内に 2本以上に別れているなら,これは強い熱応力が原因で周囲の環境が硝子中心と硝子エッジの間大きな温度差が要因である
破壊線の分岐が多いほど 大きな温度差が発生した事を意味する。