木のお話

お手入れ
木は、優れた材料でありますが、生物材であるため、お手入れをしないと劣化が起こります。それは、紫外線、風雨、腐朽菌などが原因です。
このため、「木材保護塗料」で木材を守る必要があります。
もくまどでは、水生の木材保護着色塗料を採用することで、木材の呼吸を妨げることなく、木の劣化を防ぎます。水生で人体に無害な環境にも優しい塗料です。耐久性に優れた木材保護塗料ですが、住宅は、季候や立地や庇の有無など、条件が異なります。よって、変退色の進行度合いに応じて,早い目の再塗装をする必要があります。


曲がりや反り
木材は水分を吸収したり、乾燥するにつれて伸縮しますが、よく乾燥した後は,あまり曲がったり反ったりはしません。もくまどに使用する木材は,原木の段階で人工乾燥(キルンドライ)をされます。木は含水率が調整されることで,曲がり、反りをおこしにくくなります。そして、十分な乾燥の後に切削加工の工程が行われます。その上、木の断面を3層の集成構造として、芯材にはフィンガージョイント材を採用していますので、意匠性のポイントになる表面材も、表材と裏材で木目が揃うように選定して、できるだけ曲がりの起こりにくい構造にしています。

強さと資源の有効利用を考えた3層構造集成材


割れ
木の目の入り方や位置、わずかな湿気の吸収、放出による寸法の変化によって、割れが入ることがあります。これらの現象は窓として諸性能への影響はありません。ただ、木という生きた自然素材を採用しているために引き起こされる”現象にひとつ”なのです。

割れ
自然素材の為、割れが入ることもあります。諸機能に影響が無い限りは安心です。


ムラ
もくまどは、切削加工された木部材を、塗料の塗布によって仕上げられます。この工程は、仕上りの状態は、それぞれ同じ材質の木部材にもかかわらず、少しずつ変化があります。基本的な木材の色が違っていることも理由のひとつですが、木目の粗密による塗料の浸透具合の違いも大きな要因になっています。


材料の有効利用
フィンガージョイント 象眼(ぞうがん)

均質の長尺材はコストも高く、また材料の無駄遣いになってしまいます。フィンガージョイントは材料の有効活用を考えられた接合方法です.。
木の節の部分やちょっとしたキズ、へこみには、別の木を埋め込みます。
材料の有効活用を考えられた技術です。


※キルンドライ
木材の寸法変化を抑制すると同時に、含まれているヤニ(脂)を除去するために、80度、20時間以上の人工乾燥を行い、含水率12%に調整します。
[木には木の実質量の2倍の水が含まれています。木を自然乾燥すると、次第に水分が蒸発して、木は少しづつ収縮します。そして、最終的には周辺環境の空気や湿度に均衡した含水率で止まるといいます。日本の気候ならだいたい10〜15%の含水率です]